何が起きたか
東映アニメーションは2022年3月6日、社内ネットワークへの第三者の不正アクセスを確認し、社内システムの一部を停止しました。後の調査で、サーバーとパソコン端末の一部のデータがランサムウェアによって暗号化されていたと分かりました。3月6日は不正アクセスの確認日で、最初の侵入日とは公表されていません。初報/調査結果
同社によると、従業員が仕事に必要なソフトウェアを外部ウェブサイトからダウンロードした際、そのサイトは改ざんされており、侵入の起点となる別のソフトウェアも同時にダウンロードされる状態でした。サイト名やソフトウェア名は発表されていません。調査結果「1. 経緯」
被害と影響
暗号化によって、通常業務と作品製作の一部に約1か月の遅延などが生じました。4月15日には、影響を受けたテレビアニメ作品の製作業務を再開したと発表しています。複数作品への影響は、一つの不正アクセスから生じた被害として扱います。製作再開のお知らせ/調査結果「3. 影響」
東映アニメーションは不正アクセス確認後、外部からのアクセスを制限し、専門会社と調査・対策を進めました。4月28日の調査結果では、通常業務と作品製作はおおむね正常化したと説明しています。調査結果・冒頭と「2. 対応および調査」
同じ調査では、個人情報を含む情報漏えいは確認されていないと説明しました。これは「調査で確認していない」という意味で、「流出は絶対になかった」との断定には使いません。今回の記事で確認された実害は、データの暗号化と業務・製作の遅延です。調査結果「4. 情報漏洩について」
出来事の時系列
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 2022年3月6日 | 社内ネットワークへの第三者の不正アクセスを確認。 |
| 3月7日 | システム障害と不正アクセスを初めて公表。 |
| 4月15日 | 影響を受けたテレビアニメ作品の製作業務再開を公表。 |
| 4月28日 | 侵入の起点、暗号化、約1か月の業務・製作遅延を調査結果として公表。 |
まだ分かっていないこと
最初の侵入日時、改ざんされたサイトの名称、ダウンロードされたソフトウェアの名称は、参照した発表では確認できません。4月28日時点で同社は情報漏えいを確認していません。調査結果「1」「4」
この事例から分かること
仕事に使うソフトウェアを取得するサイトが改ざんされると、意図していない別のソフトウェアも取り込むおそれがあります。ソフトウェアを入手する際は、提供元とダウンロード先を確認してください。ただし、サイト自体が改ざんされたこの事例を、その確認だけで防げたとは言えません。調査結果「1」