出来事の時系列

日時 出来事
2022年10月31日早朝 サイバー攻撃による大規模なシステム障害が発生。最初の侵入・感染時刻は不明です。
同日7時45分 病院がランサムノートと暗号化を確認。攻撃の開始時刻ではありません。
同日8時30分頃 システム事業者がランサムウェア感染を確認。
同日17時 病院が初報を掲載。
2022年12月12日 電子カルテを含む基幹システムが再稼働。
2023年1月11日 診療体制が復旧。

時系列は病院の調査報告書と病院の説明に基づきます。

被害と対応

電子カルテを含むシステムが使えなくなり、救急・外来診療や予定手術が制限されました。病院はネットワークを遮断し、紙のカルテを使いながら、可能な範囲で診療を続けました。病院の説明によると、復旧時にはサーバーと端末の計2,000台以上を初期化・再構築しました。

基幹システムの再稼働は2022年12月12日、診療体制の復旧は2023年1月11日です。システムと診療は別の段階で復旧しました。調査報告書・印刷11頁

個人情報について: 2023年3月28日付の調査報告書は、外部への情報漏えいを確認しておらず、その可能性は極めて低いと評価しました。一方、同報告書は個人情報の漏えい調査を続けているとも記しています。この資料だけから、漏えいはなかったと最終判断することはできません。調査報告書・印刷12頁

侵入経路について分かっていること

調査報告書では、給食業務の委託先側から病院側への遠隔操作用通信が記録で確認されています。ただし、これは委託先側への最初の侵入方法が分かったことを意味しません。報告書は、委託先のVPN機器の弱点が悪用された可能性と、流出したID・パスワードが使われた可能性を示し、どちらかに確定できないと説明しています。調査報告書・印刷35〜37頁

この事例から分かること

電子カルテなどが使えなくなると、診療にも影響が及びます。この病院は紙のカルテに切り替えて一部の診療を続け、システムと診療体制を段階的に復旧しました。受診予定がある人は、障害時には病院の公式な診療案内で状況を確認できます。これは障害時に情報を確かめる行動であり、この事件の発生を利用者が防げたという意味ではありません。病院の説明