何が起きたか

小島プレス工業は2022年2月26日夜、ファイルサーバの障害を検知しました。その後、サーバの一部で感染と脅迫メッセージを確認し、翌27日に全システムを停止しました。3月31日の調査報告書では、ランサムウェアで同社と子会社のサーバー・パソコン端末の一部のデータが暗号化されたと説明しています。初報PDF/調査報告書の掲載ページ

同社の調査によると、攻撃者は子会社が特定の外部企業との通信に使っていたリモート接続機器の脆弱性をきっかけに子会社のネットワークへ入り、小島プレス工業のネットワークに進みました。機器の製品名や具体的な弱点は公表されていません。調査報告書・1ページ「侵害経路の概要」

被害と影響

全システム停止後、小島プレス工業は取引先との通信を遮断し、外部専門家と調査・復旧を進めました。3月2日には全得意先への納入を再開しましたが、これはシステムの全面復旧ではありません。3月7日時点では受発注データを代替手段でやり取りし、その他の社内システムやメールの障害が続いていました。初報PDF/3月7日の社長説明

3月31日時点の調査では、外部へ情報が持ち出された形跡や具体的な情報漏えいの事実は確認されていません。同社は調査を継続するとしており、「流出は絶対になかった」とは言い切れません。調査報告書・1ページ「情報流出の可能性について」

出来事の時系列

日時 出来事
2022年2月26日20時過ぎ 後の調査でサーバー・端末への攻撃の痕跡を確認。最初の侵入日時とは限らない。
同日21時頃・23時頃 ファイルサーバ障害を検知し、再起動後に感染と脅迫メッセージを確認。
2月27日 ネットワークを遮断し、全システムを停止。
3月1日 初回公表。
3月2日 全得意先への納入を再開。
3月31日 侵入経路とランサムウェア被害について調査報告を公表。

時系列は初報PDF、社長説明、調査報告書に基づきます。

まだ分かっていないこと

最初の侵入日時、機器と脆弱性の詳細、全システムの全面復旧日は、参照した発表では確認できません。3月31日時点で情報流出は確認されていませんが、これは最終的な「流出なし」の証明ではありません。調査報告書

この事例から分かること

子会社の接続機器を起点とする侵入が、本体の業務にまで影響しました。企業・組織には、外部から利用する接続機器とグループ内ネットワークを含めた管理が必要だと分かります。一般利用者がこの企業システムへの侵入を防げたという意味ではありません。調査報告書